「街づくり」は園庭全部を使ってダイナミックにでっかいものをやろうということで、30年も前に私がやろうと言い出したものだ。保育者に相談したところすぐに内諾をいただいたものですぐさま始めたものだ。きちんとした設計図があったわけではなく、当たりばったりでその時の思いのままで、ついてくる保育者は大変だったろうと思う。一緒にやった保育者は今も私と一緒に保育をしているけど、あの頃の話をしても、何が何だかさっぱりわからなかったという。それもそうだと思う。私の思いつくままにやっていることだから。
どこかのクラスでガソリンスタンドを創り出した。そうなると道路には車が走っていなくてはならなくなって、道路を整備するようなクラスも現れた。発想が徐々に広がっていくのはいいけれど、私の思っていたのはインデアン部落で、三角のテントをいくつか作って、子どもたちには顔に絵の具で線をつけて、額には鳥の羽みたいのをつけて「ワッホッホッ!」とかやって、弓矢などを持って遊ぶことを想定していたけれど、うまくいかなかった。
その名残が遊園地や街づくりになっている。今の子どもたちに任せた方がうまくいっている。土臭くて泥臭いけれど、子どもたちの普段の生活が見事に表れているではないか。子どもたちの発想の豊かさには感心するし感動もする。何よりも生活のにおいがするというのが素晴らしいではないか。よくやっているな子どもたち!しっかりとほめてやりたい。