2022年8月12日金曜日

知らなかった

  幼児教育行政は平成27年に「認定こども園」というシステムが出来上がってから、保育者も保護者も幼児教育に関する行政システムに戸惑いながらも随分と様変わりしてしまった。大きく変わってしまったのが「預かり保育」に関する考え方である。保護者は今まで通りというよりは1号2号という振り分けによって預かり時間を選定できる。簡単にいうと1号認定は共働きではない家庭であり、2号認定は共働きの家庭である。3号認定というのもあって、3歳児未満で共働きの幼児を抱えている家庭である。

 なぜこんな複雑に色分けした家庭環境を行政が作ったのかというと、家庭にこもっている母親を外に出して働いてもらいたいという政府のパラダイムシフトparadigmshiftである。本来このような大変革をもたらす事業なら、真に子供のためになるものでなければならないと私は思っている。この制度の預かりに関する考え方に関しては私は納得できない。働く家庭にあっては子どもを長く幼児施設に預かってもらうのは都合のいいことだけれども、長年子どもを見てきたものとしては手放しで喜べないものがある。最初に預かり保育が登場したころには、預かりの子どもたちは得意そうに「今日は預かりなの!」と元気良く保育者や仲間に宣伝していたこともあったけれども、それも慣れっこになってくると誰にも話さなくなる。預かりの子はみんなが一緒に帰るのではなく、各家庭の状況によって変えるから、帰り時間はばらばらである。そうなると最後の頃になると取り残された子どもたちは憔悴しきって言葉にも張りが無くなって、少し可哀そうな気がする。政府としてはGDPも増えることだし働けるものは全員働いた方がいいのだろうけれど、そうではなく家庭の中で親が子どもの帰りを待つようであっても十分に生活ができる政策を考えるべきだろう。ちょっと私の考えは古いのだろうか。

 「預かり保育」が定着してから今まであった夏休みというのが、非常に短くなった。だからと言って労働基準法に違反しているわけではないが、研修する機会が取りにくくなった。プロの仕事人であるからスキルアップは大切なことで、あちこちから研修の誘いが来るけれど、率先してこんなことを知りたいとかいう余裕がなくなってきた。私自身引っ張っていく力が無くなってきたのかもしれない。ところで昨日の「山の日」というのはいつごろ決まって休みになったの?。誰もいないのでびっくりした。

能登半島

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