ちょうど一週間前になるけれど、初等学部の近くを通る用事があったので「ガリガリ君」を買って学校へ行った。昼食が終わった後なので時間的にはとても良い時間だった。そこでみんなに配るために、校内放送のメインマイクを使って全学年に声掛けをした。マイクを手に取ってスイッチを入れると少し「がーがー」と音がする。その「がーがー」を聞きつけた生徒が私が来たのを察知して、マイクを握って何も話さないうちから職員室に少しづつ集まってくる。「青葉台初等学部のかわいいお友達にお知らせいたします。今日はとても暑いですので熱中症に十分気をつけて下さい。ところでガリガリ君を買ってきましたので用事のない方は職員室へ来てください」と言ってマイクを切るともうすでに長蛇の列ができている。
こんなことができるのも青葉台ならではのことだろうが、普通の小学校のように大勢いたのではこんなことはできない。たかだかアイスをもらうのにも子ども達は真剣な顔をしている。誰もふざけたりなどしない。一生懸命に生きているんだ。なんとも素晴らしい姿ではないか。生意気なことは言わないし動作もしない。純朴さが漂ってくる。この素直さが人間形成の根幹になければならない。彼らには「良い人間になってほしい」と祈るばかりだ。